1602年に加藤嘉明が、標高132mの勝山山頂に築城工事を開始します。完成した山頂本丸は、高さ10m以上の高石垣で囲まれていました。要所に櫓を築き、その間を土塀によって結ぶ、極めて厳重な構えです。1635年に城主になった松平定行は、加藤時代に築いた五重天守を解体、三重三階、地下一階に縮小してしまいます。この天守は1784年の落雷により、本丸本壇の主要建物とともに焼失。幕末に近づいた1852年にようやく再建されました。現在、山頂部には天守をはじめ21棟の建物が現存し、重要文化財に指定されています。また、木造再建による建物が30棟あり、土塀を除けば本丸は昔日の姿に戻っています。整備された二の丸御殿跡の巨大な井戸もお薦めの鑑賞ポイントです。